2009/04/23
しばらくパソコンの調子が悪くてこの欄への書き込みができませんでした。
診療の場面で子どもが泣くことはよくありますが、その時に親御さん方が子どもに「ごめんね」と謝っておられるのをよく聞きます。子どもの調子が悪くなったから、あるいは予防接種が必要だから私たちのところに連れて来られたわけで、子どものための行為であって謝ることではありません。
医療者側が採血などの検査で子どもを泣かしてしまった時は、痛いこと不快なことをしないでは済ませられなかったことへの申し訳なさで、子どもに謝ることもあります。しかし医療者側と親御さんでは立場が違います。
分別がつくような年齢に達していながら、検査や予防注射の時に暴れたり必要な薬を飲まなかったりするお子さんがいます。子どもが嫌がる医療行為を子どもに施すのが申し訳ないと親御さんが思っておられると、子どもはそのような嫌な行為に立ち向かっていこうとしません。必要なことは必要なんだと毅然とした態度で子どもに接することで、子どもは嫌なことでも受け入れていくのではないでしょうか。